2020年03月18日
Category:製造過程・つれづれ

余市産にしん究極血抜き版、切りこみ

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 コロナウイルス騒動でたいへんな世の中ですが、今年も余市では順調にニシンが獲れております。

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 今年は究極の血抜きという技も併用し、生臭さの原因となる部位を徹底的に徹底的に除去します。

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圧倒的に圧倒的な量の塩で一度漬けます。
浸透圧で細胞液を搾り出します。

そして塩気を完全無欠に抜き去るために完全無欠に流水で塩抜きしまくります。

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そうして漬け込む
余市産圧倒的究極血抜き版完全無凍結のにしん切りこみ。

ただいまじっくり熟成中!!!

2020年4月8日ころ、完成予定。
posted by (有)マルコウ福原伸幸商店 at 21:44 | 製造過程・つれづれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2020年03月04日
Category:製造過程・つれづれ

福原は「三平汁」と「石狩鍋」のお茶漬けもしくはふりかけを作ります宣言

favicon_sourceはい。福原です。
新型コロナウィルス騒動で北海道知事が「非常事態宣言」を出したのが2月28日。

福原は「三平汁」と「石狩鍋」のお茶漬けもしくはふりかけを作ります宣言をします。


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弊社の「ぬかにしん」はおかげさまで大人気です。

最終商品に見た目の形として現れてこない原材料ニシンのレベル感、血合い洗いなどの徹底した下処理、じっくり仕上げる低温熟成。

他メーカーと比較しても「高いな」と感じる価格です。

しかしそれを裏打ちする「納得」が詰まっていて、地元を中心にリピーターが続出。年々じわじわと販売量も増加傾向にあるという、にわかに信じがたい成績を打ち立てている優等生です。

とはいえ、これは他メーカーからの『乗り換え』であって、ぬかにしんという商品の需要が伸びているわけではないことは明らかです。

ぬかにしんを素材として調理をする年代が減少していく中で、伝統の味を残していくために福原にできることを探して4年前に発売したのが「焼いてほぐしたぬかにしん」です。
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これはタイトルどおり、ぬかにしんを焼いてほぐしたものなのですが、とにかく脂が多いことが旨味になっている裏返しで常温保存期間が短いゆえに持ち運びに苦慮するという難点があります。

抜群に便利で使いやすいですけどね(笑)

さて、ここからさらに進化させます。

はいもういちど。

「三平汁」と「石狩鍋」のお茶漬けもしくはふりかけを作ります宣言ッ!

こういうことは宣言して開始しないと途中でやめてしまったりすることなので、大々的に宣言してスタートします!!
posted by (有)マルコウ福原伸幸商店 at 09:55 | 製造過程・つれづれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2015年12月07日
Category:製造過程・つれづれ

鱗鱗鱗〜ウロコロコロコ〜

 私たちマルコウ福原伸幸商店では、焼いて食べる一夜干し以外のすべての身欠きにしんを、ウロコを洗い落してから乾燥させております!!


 15年ほど前から。


 難しいのです。
 1枚も残すところなく全てのウロコを取り除くことは。
 水産加工の工程の中では、ほぼ不可能と言って過言ではありません。

 1枚でも残っていればウロコを取り除きましたという表現を、食品業界では使うことができないのです。


 これは、私たちのこだわりです。


 お客さんに手間をかけさせるようなことは、できることならばこちらで引き受ける。



 元来、身欠きにしんは「ウロコが付いているものが新鮮である」という見分け方をされてきました。


 これは、江戸時代中盤から北前船での交易が始まり、本州の山間部に主な消費地があるという「身欠きにしん」の特殊性に由来します。


 その昔、余市を含む北海道の日本海沿岸で大量のにしんが獲れた頃に製造したものは主に

 【本州への運搬用】
 @にしんかす・・・にしんを茹でて絞ったかす。肥料・飼料。
 A身欠きにしん・・・にしんを二枚に開いて乾燥したもの。食用。
 B干し数の子・・・数の子を天日干ししたもの。食用。
 Cにしん油・・・石鹸やグリセリンなどの火薬を作った
 
 【地域での消費用】
 1・すしにしん・・・にしんを塩と糠でつけこんだもの。糠にしん。
 2・にしん切りこみ・・・ぶつ切りのにしんを、塩と麹、唐辛子で漬け込んだ保存食。


 
 漁期が来ると、一気に大量に沿岸に押し寄せてくるにしんは、群れが後から先の集団を押し付けることによって、大量に浜に打ち上げられたりすることも多くあったと資料には書かれています。


 すごいですね(笑)


 にしんは不飽和脂肪酸やその他栄養素が多く、漁獲・水揚げされてからの鮮度落ちが比較的ゆっくりな魚です。

 
 とはいえ、その莫大な数のにしんを、鮮度保持したまま全てを捌ききるのは難しかったのでしょう。


 何日か置かれたにしんは、お互いに擦れ合って鱗がはげ落ちて、身も柔らかくもろい感じになっていきます。そのにしんは「ボーズにしん」と呼ばれ、鮮度落ちしたボーズにしんを身欠きにしんにするとウロコが無く、身が柔らかくボロボロで、腐敗したニオイがするようなものになってしまうことから

 「ウロコが付いているものが新鮮である」

 という伝承が、今でも残っています。


 私たちの「ウロコ洗い落とし」は、二百年近く掛けて受け継がれた鮮度判別方法に挑戦する取組なのですッッ!!!


 それを私たちは続けていますッ!!


 15年も。


 ウロコを取り除きました」というコトバを商品に使うこともできないままに。


 では見てみましょう。

 こちらが、カズノコを取り出した状態でのにしんです。

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 一匹をピックアップしてみましょう。

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 さらにそこからウロコを取り除いてみましょう。

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 ウロコがついたまま乾燥すると・・・このようになります。
 その結着力は並大抵ではありません。ウロコは乾燥し、薄いビニール片のような質感に変化します。

 このようになってしまうと、料理の際に水戻ししてもウロコを落とす作業がとてつもない重労働になります。

 もちろん、ウロコを落とさずに調理すると・・・

 にしんを食べるときに口の中がウロコだらけになってしまいます。


 それを仕方ないとするか、それが嫌でにしん料理を食べなくなるか・・・と言えば、僕はきっと後者の人の方が多いような気がします。


 正直言って、生産の過程でウロコを落とすという作業を組み込むことは非効率的ですし、1枚でも残っていればそれを商品にアピールできないとなれば、他の商品との差別化ポイントさえお客さんに伝わりにくいということになります。

 さらに、取り除いたウロコの分の重量が最終製品から少なくなるのですから、製造という観点から見れば・・・厳しいことばかりです。

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 しかし、そのひとつひとつのこだわりがお客さんに届くように、少しでもにしんの食文化を身近に感じてもらえるように、今日も心を込めてウロコを取り除いております。


 さてそんな僕が、ネットショップを開始するとしたら

 お客様のさまざまな声があろうかと思いますが、

 一番最初に商品リストに載せたいのは


 私たちのこだわり「ウロコを洗い落として製造している本乾みがきにしん」です。
 

 ネットショップ、もう間もなくお披露目できそうです。
posted by (有)マルコウ福原伸幸商店 at 15:14 | 製造過程・つれづれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする